「明日はどうしても学校へ行きたくない」「今日は仕事を休みたい。でも本当の理由を言いにくい」と考えて、バレにくい仮病を探しているかもしれません。
ただし、発熱や頭痛などの症状を作ったり、体温計の数値を操作したり、病気を装うために体へ負担をかけたりする必要はありません。
休みたいほどつらいときに大切なのは、「どの病気なら信じてもらえるか」を考えることではなく、なぜ今日は行くことが難しいのかを切り分け、必要な休息や相談につなげることです。
この記事では、仮病の演技方法ではなく、学校・仕事を休みたいときの状況別の考え方、嘘を増やさず伝える方法、休みたい状態が続く場合の相談先を整理します。
結論:休みたいなら「症状を作る」のではなく理由を切り分ける
「休みたい」と感じる理由は一つではありません。
| 今の状況 | まず考えたいこと |
|---|---|
| 実際に体調が悪い | 存在する症状をそのまま伝え、必要なら休養・医療相談をする |
| 疲れが強く、今日は難しい | 体調や疲労の状態を事実の範囲で伝え、休めるか相談する |
| 学校へ行くこと自体がつらい | 人間関係、勉強、いじめ、不安など背景にある問題を一人で抱えない |
| 仕事へ行くことが繰り返しつらい | 勤務先への連絡に加え、ストレスや働き方の問題を相談する |
| 予定やテストなどを避けたいだけ | 病気を作るのではなく、避けたい理由とその後の対応を考える |
一日休むことで解決する場合もあれば、休みたい状態が何度も繰り返されるなら、その背景を確認したほうがよい場合もあります。
熱や怪我を作って休もうとしない
仮病を考えたとき、「熱があれば納得してもらえる」と思うことがあります。
しかし、体温計を温めて数値を変える、無理な運動や高温環境で体温を上げる、実際にはない怪我を作ろうとするといった行為は避けてください。
数字を操作しても実際の健康状態が分かりにくくなるだけでなく、体そのものを熱くしようとすれば別の健康被害につながる可能性があります。
「休むために熱を出したい」と考えている場合は、先にわざと熱を出そうとする危険性と、発熱時の安全な対処を確認してください。

学校を休みたいときはどう伝える?
学校へ行きたくない朝に、「熱がないと親が休ませてくれない」と考えてしまうことがあります。
しかし、学校へ行くことが難しくなる理由は発熱だけではありません。頭痛や腹痛など実際の身体症状があることもあれば、友人関係、勉強、部活動、いじめ、強い不安などが背景にある場合もあります。
厚生労働省も、学校へ行きたがらないことや、頭痛、腹痛、だるさ、睡眠の変化などが見られることがあり、状態が続く場合には周囲や専門家へ相談することを案内しています。
詳しくは厚生労働省「ひきこもりや不登校というサイン」で確認できます。
親に話すときは「病名」を作らなくていい
「学校に行きたくない」とだけ言うと理由を聞かれそうで、病気を装いたくなることがあります。
その場合は、診断名や存在しない症状を作るのではなく、自分で分かっているところまでを伝える方法があります。
たとえば、実際の状況に合わせて次のように伝えられます。
- 「今日はかなり疲れていて、学校へ行くのが難しい。少し休んでから今後のことを相談したい」
- 「学校で気になることがあって、今日は行くのがつらい。詳しく話せるようになったら話したい」
- 「理由をうまく説明できないけれど、朝になると学校へ行くのがかなり苦しくなる」
- 「最近これが何日も続いているので、先生や相談できる人にも話してみたい」
ここで重要なのは、実際にはない症状を付け加えないことです。
保護者側で「今日は学校を休ませたほうがよいのか」「熱は高くないけれど大事をとって休ませるべきか」と判断に迷っている場合は、学校を大事をとって休む判断基準と欠席連絡の方法も確認してください。

「理由が自分でも分からない」でも相談できる
学校へ行きたくない理由を、本人がきれいに説明できるとは限りません。
厚生労働省は、家族以外にも学校の先生、保健室の先生、スクールカウンセラー、公的な相談窓口などを相談先として案内しています。
厚生労働省「誰に話せばいいの?」では、相談できる相手や専門的な相談先について確認できます。
「一日休んだら不登校になる」と決めつける必要はない
学校を休むことに対して、「一度休んだら、そのまま行けなくなるのでは」と本人や家族が不安になることがあります。
一方で、長期間学校へ行けない状態では、一律に登校だけを目標にするのではなく、本人の状態に合わせた支援が必要です。
教育機会確保法でも、不登校の児童生徒への支援について、個々の児童生徒の休養の必要性を踏まえることが定められています。
法律の内容は文部科学省「教育機会確保法」で確認できます。
これは「学校はいつでも自由に休めばよい」という意味ではありません。休みが続く場合には、本人だけで判断を抱えず、家庭、学校、必要に応じて支援機関などと状況を整理することが重要です。
親に言いにくい場合は、別の大人へ相談してもいい
学校の問題を親へすぐ話せないこともあります。
その場合は、担任だけでなく、養護教諭、スクールカウンセラー、話しやすい教職員などへ相談する方法があります。
厚生労働省も、子どもの状態について家族と学校が情報を共有しながら対応することや、スクールカウンセラー・養護教諭へ相談する方法を案内しています。
詳しくは厚生労働省「学校に相談する方法」を確認してください。
誰にも相談できないときは24時間子供SOSダイヤルがある
いじめ、人間関係、学校へ行くことへの不安などを身近な人へ相談しにくい場合は、文部科学省の「24時間子供SOSダイヤル」を利用できます。
全国どこからでも相談でき、原則として電話をかけた地域の教育委員会の相談機関につながります。
詳細と電話番号は文部科学省「24時間子供SOSダイヤル」で確認してください。
仕事を休みたい場合も、病名を作る必要はない
仕事の場合も、「上司を納得させるにはインフルエンザや胃腸炎など具体的な病名が必要」と考える必要はありません。
実際に診断されていない病名を伝えると、その後の説明との食い違いや、勤務先の手続き上の問題につながることがあります。
まずは勤務先の就業規則や欠勤・休暇の連絡方法を確認し、事実の範囲で連絡します。
当日の連絡は必要事項を簡潔に
勤務先によって必要な連絡内容は異なりますが、実際に体調が悪い場合なら、必要以上に病状を作り込まず伝えます。
たとえば次のような形です。
「本日、体調がすぐれず勤務が難しいため、お休みについて相談させてください。必要な引き継ぎ事項は○○です。」
一方、体調不良ではなく別の事情で休暇を取りたい場合には、利用できる休暇制度や勤務先のルールに沿って申請します。
診断されていない病名や、実際には存在しない家族の病気などを付け加える必要はありません。
すでに職場へ連絡できないまま欠勤してしまい、「今さら何と言えばよいか分からない」という場合は、無断欠勤してしまった後の連絡方法と、本人・会社側の対応を確認してください。

「仕事に行きたくない」が何度も続く場合
一日だけ「今日は行きたくない」と感じる場合と、毎朝のように強い苦痛を感じる場合では、必要な対応が異なります。
眠れない、食欲が大きく変わった、強い不安や落ち込みが続く、仕事のことを考えると日常生活にも支障が出るなどの場合は、一人で抱えず相談を検討してください。
厚生労働省の「こころの耳」では、働く人向けのメンタルヘルス情報や相談窓口が案内されています。
電話、SNS、メールなどの相談については「こころの耳」相談窓口案内から確認できます。
仮病を使わず休むときの確認順
「休みたいけれど、何をすればいいか分からない」ときは、次の順番で整理すると判断しやすくなります。
- 本当に症状があるか確認する
発熱、頭痛、腹痛など実際の症状があるなら、作り足さずそのまま伝えます。 - 何から離れたいのか考える
授業、テスト、人間関係、特定の仕事、上司との関係など、思い当たるものがあるか整理します。 - 今日だけの問題か確認する
一時的な疲れなのか、何日・何週間も続いている問題なのかで対応が変わります。 - 必要な相手へ早めに連絡する
学校なら家族や学校、仕事なら勤務先のルールに従って連絡します。 - 繰り返すなら相談先を増やす
一人で解決できない場合は、学校の相談先、公的窓口、職場の相談窓口などにつなげます。
仮病がすでにバレてしまったらどうする?
すでに仮病を使い、後から事実と違うことが分かってしまった場合、さらに別の症状や事情を作って説明を重ねると話が複雑になります。
安全上の問題がない状況であれば、可能な範囲で事実に戻し、休みたかった背景を整理することを考えてください。
特に「学校へ行くのが怖かった」「仕事へ行くことが限界だった」など、仮病の背景に別の問題があるなら、その部分を相談することのほうが重要です。
「サボりたいだけなのか」と自分を責めすぎない
単純に予定を避けたい日もあれば、本人にも理由を説明しにくいほど疲れている場合もあります。
「休みたいと思った=病気」と決めつける必要はありませんが、「全部ただの甘え」と決めつける必要もありません。
大切なのは、仮病が上手かどうかではなく、休みたい状態が一時的なのか、それとも繰り返しているのかを見ることです。
何度も続いている場合は、症状を演じる技術を増やすより、相談できる相手を一人増やしたほうが問題解決につながります。
よくある疑問
体調が悪くなくても学校を休みたいと相談していい?
相談すること自体に発熱などの症状は必要ありません。
「なぜか分からないけれど行くのがつらい」「人間関係で困っている」「朝になると強い不安がある」など、分かっている範囲を家族や学校へ伝えることができます。
自分で説明するのが難しければ、「うまく説明できない」ということ自体を伝えても構いません。
学校を休みたい理由を親にどうしても言えません
親だけが相談相手ではありません。担任、養護教諭、スクールカウンセラーなど、話しやすい大人を選ぶ方法があります。
学校関係者にも話しにくければ、文部科学省の24時間子供SOSダイヤルなど外部の相談窓口もあります。
「体調不良です」だけで会社を休めますか?
必要な連絡内容、休暇・欠勤の扱い、診断書などの要否は勤務先の規則や状況によって異なるため、一律には言えません。
勤務先の就業規則や連絡方法を確認し、実際の状況に沿って連絡してください。
一日休んでも、翌日また行きたくありません
一日休んでも同じ状態が続くなら、「どうすればもっと上手に休めるか」だけでなく、何が負担になっているかを確認する段階かもしれません。
学校なら家族や教職員、スクールカウンセラーなど、仕事なら職場の相談先や厚生労働省「こころの耳」などへ相談する方法があります。
まとめ|「最強の仮病」より、休みたい理由を安全に伝える方法を持とう
学校や仕事を休みたいときに、発熱、怪我、病名などを作る必要はありません。
特に、体温を意図的に上げる、体温計を操作する、症状を作るために体へ負担をかけるといった方法は避けてください。
休みたいと感じたら、まず次の3点を確認します。
- 実際に体調の変化があるのか
- 学校や仕事の何が負担になっているのか
- その状態が一時的なのか、繰り返しているのか
今日だけ休息が必要なら、存在しない症状を作らず、実際の状態を伝えて相談します。
学校へ行きたくない状態や仕事へ行くことへの強い苦痛が繰り返されている場合は、「仮病がバレない方法」を増やすのではなく、家族、学校、職場、公的な相談窓口など、相談できる相手を増やすことを考えてください。
また、「休むために熱を出そう」と考えている場合は、意図的に体温を上げる危険性と、本当に発熱した場合の対処もあわせて確認してください。



